Tidy Plusの青柳です。
淡水にある台湾の大学へ入学し、4年間で卒業しました。
少しだけ自分語りをします、すいません。
私は日本の高校を2011年の3月に卒業。
その年の9月に台湾の大学へ入学。
留年せず、何とか4年間で卒業できました。
ここ最近、台湾の大学へ留学をする日本人の方が増えました。
実際台湾へ留学をして、どのくらいのレベルまで中国語ができるようになるのかを知りたい方もいると思います。
そこで今回は、台湾留学を1年〜4年経験することで中国語レベルはどの程度上がるのかを紹介します。
早速始めましょう。
あくまで私の経験なので、参考までにどうぞ。
今思うと、よく合格したな(笑)と。
台湾留学を1年間経験した中国語レベル
一つずつ、掘り下げます。
日常会話が精一杯
1対1の会話であれば、ゆっくり話してもらう&簡単な会話なら理解できました。HSKのレベルで言えば、3級には合格できるレベルだと思います。
しかし、早口でしゃべる台湾のニュース番組の内容はほぼ分かりませんでした。台湾のニュースは下記からどうぞ。
また、私は貿易関係の学部に進学しました。
簿記や貿易実務の授業もありましたが、専門用語が多すぎて理解不能でしたw
蛇足ですが、1年生の時はほとんど単位を落としました…😅
長い会話は聞き取れない
長い会話を理解することはできませんでした。
自分の中国語を処理する能力がまだ低かった事が理由。
中国語を聞いて内容を理解する時の流れは、下記が一般的。
「中国語を聞く」→「日本語に脳内で翻訳する」→「意味を理解する」
しかし台湾留学を2年程度経験すると…
「中国語を聞く」→「意味を理解する」
説明をするのは少し難しいですが、中国語を中国語として聞き取る事ができるようになります。「中国語脳」になってきます。
脳内で日本語に変換しなくても、感覚的に意味が理解できるようになります。また、中国語を毎日聞いているので耳も慣れてきます。
一度脳内で日本語に翻訳する必要がない為、中国語を理解するスピードが上がります。中国語に限らず、海外留学を数年経験した方はこの感覚がわかると思います。
日本語を聞く時って、脳内でわざわざ意味を考えませんよね。感覚的に理解していると思います。それと同じ感覚。
台湾留学を1年間経験しただけだと、この感覚に到達するのは難しいかと。
その為、長い会話は聞き取ることができませんでした。
スピーキングは壊滅状態
流暢に中国語を話すことはできませんでした。
知っているフレーズのストックがたまっていないからです。
その為、単語と単語をつなげて何とか文章を作っていた状態。
また、文法も簡単な構文ばかりを使っていました。
例えば…
①我(S)+去(V)+公園(目的):私は公園に行きます。
②你(S)+要去(V)+上課(目的)+嗎(疑問)?:あなたは授業に行きますか?
③我(S)+想睡覺(V):私は眠いです。
上記のような、簡単な文法を使った文章だけを使っていました。
その為、細かい感情のニュアンスが相手に伝わらず最初は苦労しました。会話がスムーズに続かず「台湾留学をやめたい…」って思ったのもこの辺りですねw
仕事では使えない
台湾留学を1年間しただけでは、よほどの天才でない限り仕事で中国語を使うのは無理だと思います。仕事上だと、専門的な言葉・難しい文法が多い会話が増えると思います。
環境にもよるとは思いますが、仕事で使える中国語は身につかないと思います。
個人的に、台湾の大学に4年間正規留学をする方はこの1年目が一番キツイかと。ただ、この1年目を乗り越えると徐々に光が見えてきます。
次章から説明します。
台湾留学を2年間経験した中国語レベル
こちらも一つずつ掘り下げます。
普通の会話なら8割〜9割理解できる
台湾留学を2年間経験すると、普通の中国語の会話なら8割〜9割は理解できるようになりました。ただし、大学の授業で使われる専門的な単語は4割〜5割しか理解できませんでしたね。

まあ、私があまり頭が良くないのでそもそも授業が理解できていなかったと言うのも原因だと思います笑
先ほども紹介しましたが、台湾に2年間留学をすることで中国語を理解する能力は格段に上がりました。
「中国語を聞く」→「意味を理解する」
これができるようになったので、友達との中国語の会話にストレスを感じなくなりました。
HSKのレベルで言えば、4級のリスニングは軽々聞き取れるレベルだと思います。ちなみに私はHSK3級〜6級まで受験しています。なので、ある程度指標にはなると思います。
謎に台湾語も覚え出す
2年間も台湾で生活をすると、スラングを覚え始めます。
台湾でいうスラングは、台湾語が主。
今台湾では中国語が使用されています。
が、台湾には「台湾語」と呼ばれる言語もあります。
若い方は台湾語をあまり使用しません。が、少し汚い言葉を使う時は台湾語を使う場合が多かったです。
このようなスラングを覚えて、実際に使い出したのが台湾留学を2年間経験してからでした。あまり使う機会は多くありませんが、日本人が台湾語を使うと台湾人に喜ばれます。
「アメリカ人が青森で青森弁を使った」みたいなイメージだと思います。
台湾語を使ったりする余裕が出てくるのも、台湾留学2年目を経験したあたりから。
ちなみに新台湾文化学院さんのサイト「台湾語と中国語の違いについて」の記事でわかりやすく解説されています。
スピーキングが良くなるのを実感
流暢に中国語をペラペラ話すことはまだできません。が、確かにスピーキングが上達したことを実感できます。
使えるフレーズのストックが増えた事と場面ごとに使う中国語を予想できるようになったからです。
使えるフレーズのストックが増えた
●「今日は授業に行きたくない(今天我不想去上課)」
●「テストが面倒(考試麻煩)」
など、よく台湾の大学生が使うフレーズのストックが増えていきます。
場面ごとに使う中国語を予想できる
例えば、台湾で食事を注文すると必ず最初に言われるのは「內用(中で食べる)?外帶(テイクアウトする)?」です。
また、台湾で有名なドラッグストアWatsonに行くと必ず「你有會員卡嗎(会員カードは持っていますか?」って聞かれます。
このように、場面ごとに聞かれる言葉が予想できるようになりました。何となく聞かれる言葉も予想できるので、答えるのもスムーズになってきました。
中国語脳になる・耳が慣れる
先ほども紹介しましたが、大事なので繰り返します。
台湾留学を2年経験したあたりから中国語脳になります。
「中国語を聞く」→「意味を理解する」
中国語を脳内で翻訳する必要なく、意味が理解できるようになります。
この中国語レベルまで到達すると、台湾留学が楽しくなってきます。
その為、これから台湾の大学に4年間正規留学をする方に言いたいことは「2年間は頑張った方が良い」です。2年間毎日台湾で中国語を聴き、話していればイヤでも中国語が上達するはずです。
台湾留学を3年間経験した中国語レベル
台湾留学も3年目と大詰め。
ここまで来ると、中国語は中上級者です。
普通の会話は全て理解できる
台湾留学を3年間経験すると、中国語を聞き取るレベルは格段に上がります。
一般的な会話であれば、ほぼ全て理解できるようになります。
一度聞いて分からなくても、もう一回聞き直せば理解できるようになりました。また、台湾のTVニュースの内容も理解できるようになっていました。
HSKのレベルで言えば、5級のリスニングは楽勝だと思います。
実際大学3年生の時に私がHSK5級を受験した際は、リスニングはほぼ10割。
ケアレスミスで数問落とした程度です。
中国語をほぼ聞き取ることができるので、「中国語が聞き取れない!」と言う不安・ストレスはほぼ感じなくなりましたね。
スピーキングのストレスもほぼない
自分が言いたいことを、正確に相手へ伝えることができるようになりました。自分が覚えている単語・フレーズの種類もかなり増えてきます。
また、ちょっとした笑い話もお手の物。
台湾の大学では、よく壇上でプレゼンをすることが多いです。
その際も、つっかえることなくスラスラと説明することができました。
中国語の発音もかなり良くなるので、初対面の台湾人から「あなた日本人だったの?!」って驚かれるようになったのも覚えています。
買い物も余裕でできるようになる
買い物も楽勝です。
例えば夜市で雞排(ジーパイ)(デカイフライドチキンです)を注文する時も、自分の要望をスラスラっと言えるようになります。例えばこんな感じ。
我要3個雞排,要切,不要辣。啊,還是少辣好了
(ジーパイを3つ下さい。切ってください。後辛くしないでください。あ、やっぱりちょっと辛くして。)
と、このようにより自然な会話で買い物ができるようになってきます。
日本語でも「あなたは今日授業に行きますか?」って友達に言いませんよね。多分「なあ、今日授業行くか?」みたいに、文章を崩して言うことが多いと思います。
留学を3年間経験すると、若干文章を崩し始めたりとより自然な会話に近づきました。

台湾のマクドナルドでスラスラと普通に注文ができるようになれば、中国語スキルもかなり上位だと言えるでしょう。
中国語が台湾人のなまりになる
中国語は、各地によって色々ななまりがあります。
例えばですが…
○台湾人が「ちょっと」と言う時は一點(イーディエン)」
○中国人の場合は「一點兒(イーディアール」
って言う場合が多いです。
微妙に発音が違う場合もありますし、全く違う単語で同じ意味になることもあります。
台湾に留学を3年間もすると、中国語発音は完全に台湾人なまりになります。関西に住み始めたら、関西弁がうつったみたいな感じです笑
ちなみに中国人の友人いわく、台湾の中国語は「可愛い」らしいですよ。
台湾留学を4年間経験した中国語レベル
さて、ついに台湾留学4年目です。
ここまで来ると台湾人から「中国語ができる日本人」と認識されます。
リスニング・スピーキングに不安はなくなる
台湾留学も4年目に突入すると、自分の中国語に自信が持てるようになります。
リスニング・スピーキングに不安はなくなります。
知らない場所へ一人で行くことも問題なし。
私は大学4年生の時に、お偉いさんがスピーチをする日本語の中国語通訳も行いました。
私がすごい訳ではなく、4年間も台湾に留学をすればこのレベルまでは行くと思います。
中国語に対して自信を持つようになる
オドオドしながら話していた留学1年目の時とはうって変わり、中国語を話す時・聞く時に自信を持つようになりました。
蛇足ですが、大学1年生の時に落としていた単位も全て大学3.4年生の時に取得でき、無事に卒業できました。
台湾に4年間留学をすれば、授業の内容を聞き取りテストを合格できるほどの中国語レベルが付くと言うことです。
まとめ
と言うわけで、今回はこの辺にします。
最後にもう一つだけ、台湾留学をこれからする方へアドバイスをするならば2つ。
「4年間正規留学をするなら、2年間頑張ってみましょう」
「焦らず、中国語を毎日聴き、話しましょう」
となります。
もともと私は3ヶ月程度中国語を勉強しただけで台湾の大学へ入学しました。そんな私でも、普通に中国語ができる人になれました。
外国語の習得には時間がかかります、1年で中国語ができるようになった中国語教室は潰れてしまいます。
焦らず、ゆっくり中国語を習得していきましょう😆
おわり。
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