今回はファーストリテイリング (9983)の株価を分析してみました。
有名なファストファッションブランドであるユニクロの持株会社ですね。
まず、ファーストリテイリングの株価は2020/12/31現在92,470円なので、100株購入するだけでも9,247,000円かかります…普通じゃない年収じゃないと株を購入するのは無理かもです。
今回の記事を読んで欲しい方は…
向けとなっています。
実はファーストリテイリングは日経平均株価の寄与度が大きく、一時は「日経平均の10%はユニクロで決まる」って言われた事もありました。
なのでファーストリテイリングの業績などをを知る事で、今後の日経平均が上昇・下落するかの一つの理由になると思います。
記事の前半では、ファーストリテイリングの事業内容や株価・業績を紹介します。記事の後半からはROE・EPSなどの指標からファーストリテイリングの今後の株価を分析していきます。
さて、それではもう少し詳しく見ていきましょう。

青柳です。澄まして座っていますが、株式投資を始めて50万円の損失を叩き出す。理由は信用取引を行ったから。投資の怖さを知り投資について猛勉強した結果、なんとか完済。現在は投資歴6年目です。投資を始めたは良いけど、失敗したくないって方に向けて投資関連の記事を書いています。職業:フリーランス、ライター。
この記事ではファーストリテイリングの今後の株価を分析します。
分析する方法は下記の通り。
↓ボリュームが多いので、目次の気になる所から読み進める事をオススメします!
ファーストリテイリングはどんな会社?

Simple is the bestなホームページですね。
ファーストリテイリングはユニクロの持ち株会社。CEOは柳生正氏です。
”ユニクロ”は皆様もご存知の通り、世界的大企業として知られておりアパレル製造小売業のランキングでもZARA・H&Mに次いで世界第三位(情報元:ファーストリテイリングHP)
2019年9月1日〜2020年8月31日までの業績分析をまとめると下記の通り。
全体の業績を見ると売上収益・営業利益はいずれも減収減益。
理由としてはやはりコロナによる臨時休業・外出自粛が大きかったようです。
国内ユニクロの売上収益は8,068億円(前年比7.6%減)一方営業利益は1,046億円(前年比2.2%増)となっています。
営業を再開した第四四半期の既存店売上高は20.2%増加。エアリズムマスクなどの販売が好調だった事が理由とされていますね。
海外も大幅な業績ダウンとなりました。
当連結会計年度の売上収益は8,439億円(前期比17.7%減)。一方で営業利益は502億円(同63.8%減)と、大幅な減収減益です。
東南アジア・オーストラリア・インドの営業利益は約40%減少となっており、大打撃。
また、韓国でも日韓関係の影響もあり既存店の売上高も大幅な減収。営業利益は赤字となっています。
ユニクロの明洞(中央)店も閉店してしまいましたからね…。

2021年1月1日の株価

2021年1月1日現在株価は92,470円となっています。
良いですね、見事な右上がりチャートで綺麗です。
PERは104.47倍なのでかなり割高気味ですね。
PERだけを見ると長期投資に向いているようには見えませんが、違う観点からも見ていきましょう。
ファーストリテイリングの業種である「小売業」の平均PERは48.73倍となります。
株主優待
ファーストリテイリングの株式を購入しても株主優待はありませんでした。
残念。
業績(売上・営業利益)
ファーストリテイリングの業績(売上・営業利益)の推移チャート図を見ていきましょう。

2020年はコロナウイルスの影響から売上・営業利益は下落しています。現在ユニクロは国内よりも海外の方が売上収益は大きいです。
ちなみに2018年〜2019年の国内ユニクロの売上収益は872,957(百万円)で、海外のユニクロの売上収益は1,026,032(百万円)
海外のユニクロの業績は、ファーストリテイリングの中でもかなり大きな意味を持っているはずです。特に中国(グレーターチャイナ)ユニクロの業績はファーストリテイリング内でも大事な位置づけとなっていると思われます。
なので、中国のコロナウイルスの悪化による外出規制などがある場合、ユニクロの業績にも動意がありそうです。
売上高 | 営業利益 | |
2018 | 2,130,060 | 236,212 |
2019 | 2,290,548 | 257,636 |
2020 | 2,008,846 | 149,347 |
2021(予想) | 2,250,000 | 250,000 |
現在コロナウイルスは未だ収束を迎えておらず、中国も感染縮小ができていない状態(一時期抑え込んだようにも見えましたが…)

純利益

最後にファーストリテイリングの純利益を見ていきましょう。
純利益 | |
2018 | 154,811 |
2019 | 162,578 |
2020 | 90,357 |
2021(予想) | 168,000 |
純利益も大幅に下落していますね。
ユニクロの商品は海外からの輸入が多いのですが、商品仕入れの為替レートが円高気味であった事、過度な値引きを抑制した事で、売上総利益率は2.4%(前年比)改善しました。
とは言っても純利益も下落。
2021年には2019年とほぼ同水準まで戻る予定ですが、今後ユニクロの業績が改善するためには…
が条件だと思います。
配当金

2018 | 440 | 円 | 1株 |
2019 | 480 | 円 | 1株 |
2020 | 480 | 円 | 1株 |
2021(予想) | 480.0 | 円 | 1株 |
2020年12月現在、配当利回りは0.52%となっています。低すぎますね。
ファーストリテイリングは「株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題と捉えている」としていますが、配当利回りは1%未満となっています。
もう少し高い印象でしたが…。
一般的に日本企業の利回りは3%以上になると高めだと判断される事が多いです。
ROE
2020年12月現在ROEは9.50%となっています。
元々10%を超えていたのでファーストリテイリングだったのですが、10%以下まで減少する事となってしまいました。
ちなみにROEとは、企業がどれだけ効率的に利益を上げているかをパーセンテージで表した指標です。
EPS

ファーストリテイリングのEPSを見ていきましょう。
2020年は大幅な下落ですねー。2019年まで順調に上昇していましたが、残念です。
EPS | |
2017 | 1,169.69 |
2018 | 1,517.71 |
2019 | 1,593.19 |
2020 | 885.14 |
チャート分析

2020年に入り、コロナ発生と共に株価は下落しましたが、その後4月下旬から株価はV字回復をしてきました。
理由としては、悪材料が出尽くした事。ファーストリテイリングはしっかりとした企業なので「割安」だと考えて購入した投資家が多かったのかなと分析します。
また、CEOの柳井正氏が「戦後最大の人類の危機」と言っている一方で、ユニクロがこれまで進めてきたデジタル化を更に進めると言う期待もあるでしょう。
デジタル化の中身として、顧客が気になるファッションの人を撮影すると該当商品カタログがスマホに表示され、購入へ誘導させる仕組み。
また「いつでも、どこでも、誰でも最高の買い物体験ができる」つまり服を買う体験を変えると柳井氏は話しており、現在の潮流に沿っている事も株価を上昇させた要因となっていると分析します。
ファーストリテイリング (9983) の今後

ファーストリテイリングは未だ成長性がある企業だとは思います。ただ、2021年1月現在株価は上昇しすぎている印象。
期待がパンパンに膨れすぎている印象なので、どこかで一度調整は入りそうだと予想。
ただ、今後「海外での業績改善」「デジタル化」「Eコマースの業績UP」特にデジタル化・Eコマースが今後更に成長していけばコロナの影響はそこまで受けないと判断するので、株価は上昇していくと予想します。
今回は、以上です。
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